自社が運営するメディアやブログのコンテンツをいち早く閲覧してもらいたいとき、真っ先に挙がる施策が「広告」だと思います。
SEOによるサイト流入は、中長期的にみれば素晴らしい施策ですが、どうしても即効性に欠けてしまいます。
特に、ウェビナー開催のお知らせなど、どうしても期日までに人を集めなければならないコンテンツもありますよね。
そんなときに活用できるのが、Twitter広告の「クリック数キャンペーン」になります。
今回の記事では、コスパが良い「クリック数キャンペーン」の出稿方法について、実際にTwitter広告を用いて検証した内容をお伝えしていきます。

と悩むTwitter担当者にとって、本記事が参考になれば幸いです。
もくじ
ウェブサイトのクリック数キャンペーンとは
まず、ウェブサイトのクリック数キャンペーンについて簡単に説明します。
「ウェブサイトのクリック数キャンペーン」とは、Twitterユーザーを直接ウェブサイトに誘導するための広告になります。
動画や画像とツイート本文の組み合わせでプロモツイートが構成されるものが多いですね。
ウェブサイトでユーザーのアクションを引き出すことは、デジタル広告の基本的な役割です。
商品の購入、サブスクリプションの注文、個人情報のオンライン入力といった行動を利用者にとってもらうために、大半の企業が自社ウェブサイトを利用しています。
そのため、自社の目的を達成するためにも、サイトに訪れてもらう人を1人でも多く確保する必要があります。
そこで活用されるのが、「ウェブサイトのクリック数キャンペーン」になります。
広告グループの目標について
ウェブサイトのクリック数キャンペーンのなかにも、広告を出す目的に応じて、3つほど目標が用意してあります。
目標ごとの違いについても、広告を出稿するうえで知っておくべき情報となりますので、簡単にまとめていきます。
リンククリック数
リンクをクリックする可能性が非常に高いユーザーに対して、広告が表示されます。
この目標の場合、課金体系はCPC(クリックあたりの単価)課金となります。
サイト訪問
2022年1月27日に実装された新機能で、ウェブサイトを訪問する可能性の高いユーザーに広告が表示されます。
課金体系としては、CPM(広告1000回表示あたりの単価)課金が採用されています。
こちらの目標についてTwitter社では、テスト段階で既存機能を上回る効果を発揮したと報告しています。
サイト1訪問あたりにかかるコストで比較すると、平均で31%削減されたという結果も出ているようです。
ウェブサイトコンバージョン
キーコンバージョンイベントで指定したアクションを起こす可能性が非常に高いユーザーに広告が表示されます。
広告キャンペーンの目標としてコンバージョンを選択した場合、優先したいアクション向けにTwitterピクセルとコンバージョンイベントを設定すると、キャンペーン開始できます。
注:Twitterピクセルをサイトに組み込むと、キーコンバージョンイベントを達成するよう広告キャンペーンを自動的に最適化できます。この場合、該当するコンバージョンイベントに対してアクションを起こす可能性が高いユーザーのクリックが優先されるようになります。
"画像+テキストリンク"か"ウェブサイトカード"かで検証
ここからは、広告出稿パターンのサンプルとして、私が実際に活用した広告フォーマットについて共有します。
Twitterのウェブサイトのクリック数キャンペーンを活用する際、より効果的な広告フォーマットを見つけるべく、下記のような検証を行いました。
検証条件
「ウェブサイトカード」と「画像+テキストリンク」の2パターンで実施。
予算はそれぞれ10,000円。
広告掲載期間は1日のみ。
広告目標は「リンククリック数」。
入札方式は自動入札に設定。
広告フォーマット以外は、ターゲティングもツイート文も画像も同じ。
結論:"画像+テキストリンク"のほうがコスパが良い
上記の検証結果がこちらです。結果からみてわかる通り、"画像とテキストリンク"を使用した広告フォーマットのほうがコスパが良いと判明しました。
項目 | ウェブサイトカード | 画像+テキストリンク |
インプレッション | 79,134 | 26,234 |
結果(リンククリック数) | 187 | 486 |
結果レート(リンククリック率) | 0.24% | 1.85% |
結果あたりのコスト | 53.48円 | 17.72円 |
Twitter社でも、ウェブサイトリンクのクリック率を改善する施策として下記の2つを挙げており、Twitter社は正しいんだなぁと(何様?!)感じました。
画像とリンクをツイート本文に追加:ウェブサイトボタンを使わず、ツイート本文に画像とリンクを追加します。こうすることにより、リンクをクリックする意欲を高めることに成功した事例が見られました。
リンクのみをツイート本文に追加:ツイート本文にリンクのみを使用します。この場合も、利用者がより意欲的にリンクをクリックするという結果につながっています。
(引用元:アナリティクスでよくある不一致)
利用者の意欲とは、ウェブサイトに自ら進んで訪問することであり、広告をみて「サイトを見てみたい!」という意思です。
仮にウェブサイトカードを使用している場合、意欲が低いユーザーが画像をクリックすると、サイトを読み込んでいることに気付きすぐさま離れてしまう場合があります。ユーザーがすぐさま離れてしまうと、実質Twitterに広告費は支払っただけでサイトに何も貢献できていない状態になってしまうため、そういった意味でも"画像+テキストリンク"のほうがコスパが良いとなります。
ただし、ターゲットとなるユーザーやウェブサイトの性格によって、最適なフォーマットは変わっていきます。
そのため、自社メディアにとって最適な方法を探すためには、低額で複数のフォーマットを使用して効果測定を行うことをオススメします。
その他の広告フォーマット
そのほか、ウェブサイトのクリック数で使用できる広告フォーマットについて紹介していきます。
広告フォーマットが1種類の広告キャンペーンと比較しても、広告フォーマットを3種類以上使用すると広告キャンペーンの認知度が20%、購買意欲が7%向上するという結果も出ています。
(出典: Nielsen Brand Effect(米国/英国/日本/カナダ)、2015年第3四半期∼2018年第3四半期のコネクトキャンペーン。)
Twitter広告を出稿する際には、こちらのフォーマットも組み込めないか検討するのもいいでしょう。
動画広告
文字どおり、動画を埋め込んだプロモツイートです。画像だけでは伝えきれない商品の魅力やメッセージを届けることができます。
動画の長さとしては、6〜15秒程度がオススメです。調査によると、30秒の動画広告よりも15秒の動画広告のほうが動画再生完了率が3倍も高いという結果が出ており、ブランドメッセージをもれなく伝えるためにも短い動画が理想的です。
(出典: ニールセンブランドエフェクトのデータ(2017~2018年)。数値は、実験群と対照群を比較して上昇したパーセントポイントを示す。ブランド指標ごとに5回以上の調査を実施。)
また、商品の良さやメッセージを伝えるためにも、動画の冒頭にキャッチーな演出・コピーを持ってきましょう。実際に、最初の3秒間でメッセージを伝える場合だと、全体の広告効果が13%高くなっているという調査結果もあります。
(出典: GroupM + Twitter、MetrixLab、動画のベストプラクティス、2017年6月、米国。ここでの広告効果とは、注目度、ブランドやメッセージの想起率、視聴時間、認知度など、認知、視聴、想起する可能性が向上することを指します。)
カルーセル広告
カルーセル広告は幅いっぱいに表示されるデザインが特徴で、横に並んだ2~6枚の画像または動画をスワイプして閲覧してもらうことでユーザーに商品の魅力やメッセージを伝えることができます。
カルーセル広告はTwitterのウェブサイトクリックやモバイルアプリ広告をはじめとした多くの広告目的で利用可能です。また、スワイプ数やカードごとのレポートなどを作成することができるため、パフォーマンスをより把握しやすくなっています。
Twitter社のベータテスト結果によると、新しいカルーセル広告フォーマットでは、単一素材広告と比べてクリック率が平均15.9%向上しているとしています。
まとめ:Twitter広告を活用してメディア成長の起爆剤に
ここまでウェブサイトのクリック数広告について、私自身が実施した検証結果を交えて解説してきました。
私自身の実体験に基づく感想になりますが、Twitter広告をうまく活用していけば、自社メディアの成長に大きく貢献することができると感じます。
いくら自社メディアで良質なコンテンツを発信・PRしていたとしても、見てもらえなければ意味がありません。
Twitter広告をきっかけに訪問してくれたユーザーが、自社メディアで発信しているコンテンツに触れます。そして、そのユーザーが「参考になった!」「面白い!」と感じれば、Twitter上でウェブサイトリンクを貼ったツイートをしてくれるかもしれません。さらに、それが"口コミ"として広がり、自社メディアの認知度が向上するかもしれません。
このように、Twitter広告は「UGC(User Generated Content)=一般ユーザーによって作られるコンテンツ」を生み出す"きっかけ"として機能する可能性があります。
「自社の商品・コンテンツには自信があるけど、イマイチ反応が悪い…」と感じるようであれば、ぜひTwitter広告を活用してみてください!
この記事がTwitter担当者様のお役に立てれば嬉しい限りです。